変視症とは物が歪んでみえる自覚症状のことです
当院では変視症の検査であるアムスラーチャートとM-CHARTSを行っています。
- アムスラーチャート
- アムスラーチャートは碁盤の目(方眼紙)のような図を見てもらい、格子の歪み具合を調べます。
- M-CHARTS
- M-CHARTSは、点線を目で追ってもらい、変視を定量化する(どのくらいの歪みがあるか、測定する)検査です。
変視症が自覚症状として発症する疾患
変視症は、網膜疾患のなかでも特に、黄斑上膜、黄斑円孔、加齢黄斑変性といった病気に特徴的な自覚症状です。
黄斑上膜
黄斑上膜とは、黄斑部(物を見る中心部)に硝子体の変化がおこる際に膜がはる病気です。視力低下や視野障害のほかに物が歪んで見える変視症を自覚するのが特徴です。
病気が進めば手術を行いますが、それまでの間にはOCTや変視症の検査を行い経過観察します。また術後も残存する変視症の有無を定期診察していきます。
黄斑円孔
黄斑円孔は、黄斑部に孔があいてしまう病気です。中心暗点(中心がみえない)とともに、中心部に引き込まれる特徴的な変視症を自覚します。診断がついた時点で手術適応となりますが、術後も黄斑円孔特有の、中心部に引き込まれる変視症が残存するため、経過観察していきます。ときどき、非常に小さな円孔等もあり見落とされるケースもあります。この疾患にも黄斑上膜と同じ検査を行います。
加齢黄斑変性
加齢黄斑変性は、病状が進行すると中心部がほとんど見えなくなるため、変視症自体は自覚できなくなってきますが、この疾患の初期には変視症がとても重要な自覚症状となります。